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 平成10(1998)年7月1日から平成15(2003)年6月30日まで5年間実施された 「ケニア中等理数科教育強化計画」(通称: SMASSEプロジェクト)は、 現職教員研修事業の対象地域を全国へ広げるべく 平成20(2008)年6月30日までの5年間、引き続き事業を継続することになりました。 日本人、ケニア人合わせて約70名が、ケニアの首都ナイロビにて日々繰り広げている 活動の一端を御紹介します。

1-1 簡単な紹介

 ケニアの将来を担う若者の理数科の学力を向上させることを最終目標として、 地方の中等学校で働いている理科や数学の先生に対し、 年に1回(2週間=実質10日間)の現職教員研修(INSET: In-Service Education and Training)を実施することにより、 ケニアの生徒達にとって 理科や数学の学習が楽しいものとなることを日々の活動目標にしています。

 ケニアの教育は初等教育8年、中等教育4年、高等教育4年からなり、 このプロジェクトが対象とする中等教育とは、日本の中学3年から高校3年 に相当します。初等教育は無償の義務教育であり、殆どの子供達が初等教育を受けているのですが、 8年間通い続けて卒業できるのはその半分程度です。 そしてさらに義務教育でも無償教育でもない中等教育に進むケニアの子供は そのさらに半分程度、つまり4人に1人くらいに過ぎません。 つまり、このプロジェクトの最終受益者である中等学校の生徒達は、 既にある程度選ばれた"エリート達"と言って良いかもしれません。

 なお、ケニアはディストリクト(District)と呼ばれる行政区分地域が71あります。 当初の5年間で、このプロジェクトは、その中の下記15のディストリクトを活動対象としていました。 フェーズ2では、全国71のディストリクトを対象とするわけですが、 まずは、これまで対象でなかった56のディストリクトでの研修事業立ち上げに力を注ぎます。

 当初、3年程度かかって全国に地方研修センターを設置し、地方研修を開始できれば 上々だろうかと想定していましたが、中央/地方の全ての関係者の努力により フェーズ2開始後1年で68ヶ所の地方研修センターを新設することが出来ました。 フェーズ1の23ヶ所と合わせれば、全国に91ヶ所の研修センターを完成したことになります。

 なお、地方研修センターの設置基準として、1センターで約200名(1教室50名×4教科)の 理数科教員が参加できるよう、地方毎に研修センター数を調整しています。 センターによっては事前に提供されていた統計以上の教員が研修に参加することもあり、 今後も実績を観察しながら地方研修センターの追加設置を検討しています。

  1. プロジェクト対象の9ディストリクト(1998〜2003):(下の地図の青い地区)
    カジアド(リフトバレー州)、グチャ、キシイ(ニャンザ州)、マクエニ(東部州)、 マラグア、ムランガ(中部州)、カカメガ、ブテレ・ムミアス、ルガリ(西部州)
  2. 現地国内研修対象の6ディストリクト (2001〜2005):(下の地図の赤い地区)
    キアンブ、キリフィ、タイタ・タベタ、メルーサウス、ガリッサ、バリンゴ
  3. フェーズ2対象の56ディストリクト (2003〜2008):(下の地図の白い地区)
プロジェクト活動の対象地域と裨益状況
  1998.7 - 2003.6
の対象地域
2003.7 - 2008.6
の対象地域: ケニア全国
地域(District)数 15 71
中等学校数 約850 約3,500
理数科教員数 約3,000人 約15,000人
生徒数 約18万人 約85万人

 現在、このプロジェクトで働いているのは ケニア理数教員養成大学 の教官や中等学校の校長や理数科教員から選ばれたケニア人スタッフ61人と、 独立行政法人 国際協力機構(JICA: ジャイカ)から任期を与えられて 技術協力専門家として派遣されている日本人5人のあわせて66人です。

学科構成とスタッフの内訳
学科 ケニア人 日本人 合計
管理課 1 2 3
数学教育科 15 1 16
物理教育科 15 1 16
化学教育科 15 0 15
生物教育科 15 0 15
教育評価科 (8:併任) 1 1
全体 61 5 66


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